【必見】座位姿勢が腰痛に与える影響
宮崎市のリハビリ整体院E-Reha(イーリハ)です。
今回は「腰痛」に関連した内容として、「座位姿勢」と「腰部多裂筋」の内容を踏まえて解説します。
デスクワークと腰痛がなんか関係しているのは分かるけど、具体的に説明できない。。
そんな方に是非知ってもらいたい内容ですので、是非参考にしてください。
近年は、デスクワークが増え、コロナによる生活スタイルの変化などもあり、腰痛で悩まれている方は本当に多くいらっしゃいます。
平成30年度に厚生労働省が報告した国民生活基礎調査によると、腰痛症は有訴者数が1位であり、業務上疾病の65%を占めるとされています。
令和5年の労働力人口が、おおよそ6,925万人(統計局調査)とされているので、その65%となると、およそ4,500万人の労働者が腰痛を抱えていることになります。
腰部多裂筋と腰痛の関係
聞き馴染みの少ない方も多いと思いますが、「腰部多裂筋」と「腰痛」とは非常に深く関連しています。
腰部多裂筋とは、腰部の安定性を保つために重要な役割を果たす腰の奥に存在する深部筋群、いわゆるインナーマッスルになります。この筋肉は、脊椎の個々の骨をつなぐように走行していて、姿勢の維持や体幹の動きをサポートする上で、非常に重要な筋肉になります。
腰痛患者において、この腰部多裂筋の萎縮が見られることは多くの文献で報告されていて、デスクワークなどの軽度の前かがみ姿勢は、腰部多裂筋の筋活動を低下させ、腰痛を引き起こす要因となることなどが指摘されています。
座位姿勢と腰痛の関係
長時間の座位姿勢は腰痛のリスクを高める要因として注目されており、特に不良姿勢は腰部の筋肉に負担をかけてしまいます。
正しい座位姿勢の重要性
当然かもしれませんが、正しい座位姿勢を維持することは、腰痛予防において非常に重要になります。
正しい座位姿勢とは、耳ー肩ー坐骨がおおよそ一直線になるような姿勢です。
正しい姿勢では、腰部多裂筋の筋活動が適切に保たれ、腰部を安定させるため腰痛リスクを軽減することができます。
ただし、5分間の良姿勢保持でも腰部多裂筋の筋活動が低下するとした報告があるため、定期的な休憩や姿勢のリセットが非常に重要になります。
逆に、不良姿勢では腰部多裂筋の筋活動は低下し、腰部の安定性が低下することで、腰痛のリスクを高めてしまいます。長時間の不良姿勢が繰り返されることで、腰部多裂筋の萎縮や硬化を招くことがあるので、この点は押さえておく必要があります。
様々な座位姿勢の影響
参考文献1)では、各姿勢における多裂筋の活動を報告しているのでご紹介します。
虚脱姿勢と腰部多裂筋
体の力を抜いて座る虚脱姿勢では、腰部多裂筋の筋活動が著しく低下するとされています。この虚脱姿勢は、腰椎の後弯(体が丸まった姿勢)を引き起こすため、脊柱起立筋などの腰部の表面の筋肉や腰部の靭帯に負担をかけてしまいます。このような虚脱姿勢を続けることで、腰部多裂筋の萎縮や筋硬度の低下が起こりやすくなると報告されています。
脚組み姿勢の影響
脚を組む姿勢は、腰部に不均等な負荷をかけるため、腰部多裂筋の筋活動に悪影響を与えることがあります。
例えば、右脚組みの姿勢では右の骨盤が挙上し、やや後傾する動きが見られます。そのため、反対となる左の骨盤は相対的にやや前傾位となります。
このような左右非対称の姿勢においては、右と左の腰部多裂筋の活動のバランスが崩れることになります。
この姿勢が長時間他なったり、日常的な“癖”となって繰り返し、繰り返し行われることで、腰部多裂筋の左右での機能さや、腰部への負担などの偏りが起こってしまい、腰痛を引き起こすリスクが非常に高くなります。
バランスディスクとバランスボールの効果
バランスディスクやバランスボールを使用した座位姿勢は、腰部多裂筋の筋活動を増加させる報告がされています。不安面での座位姿勢では、安定した座位よりも腰部多裂筋の筋活動が増加する報告は他にもされていて、予測不能な外乱に対する姿勢制御の結果、活動量がアップすると言われています。
動画などでも、バランスボールに座っているものなどありますが、注意点もあります。
それは、バランスボールの上で、正しい姿勢で座ることです。
ただ、バランスボールに乗ればいいわけではなく、バランスボールの上で骨盤が後傾した虚脱姿勢のような姿勢をとっていても、効率的に多裂筋の機能を高めることはできないため、この点に注意しながら利用すると、効果が見られるかもしれません。
これらを踏まえて、腰痛リスクを減らすための、日常生活における注意点をまとめてみます。
日常生活で気を付けるポイント
- できるだけ正しい座位姿勢を意識する。
- 長時間同じ姿勢を続けないように、定期的に立ち上がってたり、ストレッチを行う
- 長時間の脚組み姿勢や偏った姿勢を取らないように意識する。
- バランスボールなどを使って、多裂筋の機能アップを図る
まとめ
今回は、腰痛について「座位姿勢」と「腰部多裂筋」の関係について、異なる座位姿勢が腰部多裂筋に与える影響について解説しました。
多くの不良姿勢が、無意識に起こる“癖”となっているので、正しい座位姿勢を“意識”して保つように心がけてみてください。
大切なのは継続的に取り組むことなので、腰痛のない快適な生活を目指して取り組んでみてください。
E-Reha(イーリハ)では、腰痛でお悩みの方に対して、より詳細なカウンセリングを行い、お一人おひとりに合わせた施術やセルフケアの提案を行なっています。座位姿勢の分析やセルフトレーニングもサポートしていますので、腰痛でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
E-Reha(イーリハ)
〒880-0844 宮崎県宮崎市柳丸町153-1 パティオ柳丸D2-1
宮崎市のリハビリ整体院、ゴルフ整体院
参考文献
1)原野達也ほか. 異なる座位姿勢の保持が腰部多裂筋の筋厚・筋硬度に与える影響. 理学療法科学.36(3): 331-335.2021.
2)木村竜太ほか. 腰部多裂筋の姿勢変化に伴う超音波せん断波エラストグラフィを用いた弾性度変化. 東北整災誌.62(1): 12-15.2019.
3)鈴木哲ほか.不安定面上座位における体幹筋活動と重心動揺の関係.理学療法科学.24:115-119.2009
4)Mayer TG, Vanharanta H, Gatchel RJ, et al.: Comparison of CT scan muscle measurements and isokinetic trunk strength in postoperative patients. Spine, 1989, 14: 33-36.
5)Nachemson AL: The lumbar spine an orthopaedic challenger. Spine, 1976, 1: 59-71.
6)生方瞳ほか.慢性腰痛症における多裂筋筋硬度の左右差について.理学療法科学.2014.29.101-104.
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