【必見】腰痛と姿勢の関係

宮崎市のリハビリ整体院E-Reha(イーリハ)です。

今回は、姿勢の悪さに心当たりのある腰痛持ちの方に是非知っていただきたい内容になります。

腰痛と姿勢の関係、特に脊椎の後弯変形、いわゆる円背による影響について詳しく解説します。

円背といって、高齢者じゃないか!と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、猫背など胸椎の後弯が気になる方にも参考になる内容になります。

また、猫背がひどくなったような状態がいわゆる円背として捉えることもできますので、今からできる対策方法なども是非参考にしてください。

腰痛の主な原因

腰痛は、多くの方が日常的に経験する健康問題です。

厚生労働省の「令和元年国民生活基礎調査」によると、病気や怪我などの有訴率において、男性の約9%、女性の約11%が腰痛を感じており、国民の10人に1人が普段から腰痛を感じている状況です。

腰痛の原因は多岐にわたり、様々な原因があります。

腰痛の原因に関してまとめたページもありますので、気になる方はこちらもご覧ください。>>【重要】腰痛の原因について

筋肉の緊張や捻挫、椎間板ヘルニア、脊椎の変形などが腰痛の原因となり腰部の痛みや不快感が引き起こされることがあります。

姿勢の悪さが腰痛に与える影響

姿勢の悪い状態(不良姿勢)は、腰痛を引き起こす一因となります。

近年は、コロナなどによる社会環境の変化なども影響し、在宅ワークや長時間のデスクワークなどが増えてきています。不適切な姿勢でのデスクワーク作業などは、腰部に過度な負担をかけることになり、慢性的な痛みを引き起こす原因となることがあります。

脊椎の後弯変形とは

脊椎後弯は「運動器不安定症」を引き起こす原因の一つで、脊椎が異常に後方に湾曲する状態を指します。一般的には、骨粗鬆症を基盤とした円背や椎間板の変性、背筋群の機能不全など、正常な脊椎前弯が失われた結果生じるとされています。

後弯変形がもたらす影響

脊椎後弯変形は、腰背部の痛みや姿勢不良を引き起こし、日常生活に支障をきたすとされ、進行すると、立位保持や歩行が困難になり、生活の質が低下してしまいます。

背中の曲がった高齢者では前後、左右のバランスが姿勢による影響からも低下したり、移動の際に杖が必要になるなど、生活に直接影響を与えることとなります。

後弯変形による腰背筋の筋活動の変化

筋電図を用いた研究結果

後弯変形患者の腰背筋活動に着目した研究では、表面筋電図を用いた評価により、後弯変形患者では腰背筋活動が高くなり、特に立位姿勢での筋疲労が顕著であることが報告されています。

脊椎後弯変形に伴う腰背筋の筋活動の増加は、疲労の蓄積や血流障害などにより、腰痛の原因となります。特に上位腰椎での筋疲労が強いとされ、これが腰痛の発症に寄与していると考えられています。

体幹の前傾姿勢は、筋活動を過剰にさせ筋疲労を招くという報告があり、特に可動性の大きい第一腰椎レベル(上位腰椎)で高くなり、脊椎アライメントの影響を受けやすいとされています。

姿勢改善と腰痛予防

脊椎後弯姿勢改善のためのエクササイズ

脊椎後弯は、椎間板の変性、背筋群の機能不全など、正常な脊椎前弯が失われた結果生じるとされているので、このような機能障害に対してのエクササイズが進められます。

今回は自宅でもできる簡単なエクササイズをご紹介します。

1.ストレッチポール(基本姿勢)

ストレッチポールを使い、脊椎が伸展(伸びた状態)を取りやすくすることを目的に行います。

どれだけ筋力を鍛えても、土台となる関節が動かなければ、脊椎後弯を改善することはできないため、まずは柔軟性を改善させるエクササイズを行います。

*注意点としては、すでに脊椎変形や関節面の異常(骨折など)がある場合は、見かけ上の脊椎後弯が減少することで、逆に負荷を増大させてしまうこともあるため、専門家へご相談ください。

ストレッチポール(基本姿勢)

手順

・お尻からポールに乗ります

・ポールに背中を沿わせながら、お尻から頭までがポールに乗るように寝ます

・脚は肩幅に開き、膝は90°適度に曲げ、手のひらを上にして、腕は軽く開きます。

・数分間この状態をリラックスしながら保ちます。

・降りる時は、お尻から横向きに降ります。

*背中の痛みなどがある方は、バスタオルを丸めてポールの代わりにする、タオルポールという方法もあります。

2.ドローイン

不良姿勢が継続されている場合、体を支えるいわゆるインナーマッスルの機能が低下している場合があります。ドローインを行うことで、特に「腹横筋」を意識したコアトレーニングが行えます。

負荷としては大きくはないですが、これまで不良姿勢を取られていた方は、機能が低下している分、力の入れ方が分からない、うまくできないなどの状況になるかもしれません。

このトレーニングは、これまで使っていなかった筋肉を使っていくためのエクササイズになります。

手順

・床に仰向け(背臥位)となり、両膝を90°に曲げた状態を取ります。

・両方の骨盤を前から触り、一番出っ張っている骨(上前腸骨棘:ASIS)の内側(指2本分ほど)を触っておきます。(腹横筋と呼ばれる筋肉の収縮を確認するためです)

・お腹を凹ませるように力を入れ、数秒間へこました状態をキープします。(指を置いていた場所で腹横筋の収縮が触知できれば完璧です!)

・これを繰り返し行います。

3.フロントブリッジ

腰痛を改善する上で腰部を安定させることが重要になります。フロントブリッジは、下っ腹の筋肉(腹横筋)や背筋(多裂筋など)を同時に収縮させ、トレーニングすることができるため、正しくできると効果的に腰部の安定性を高めることができます。

手順

・うつ伏せになり、両肘を床につけます。

・お腹に力を入れながら、腰を持ち上げます。この時、両肩の真下に両肘がくるようにしてください。

・体が一直線になった状態をキープします。

*腰が丸まったり、反ったりしないように注意してください。

*腕がキツくなる場合は、腕で支えているため効率的にトレーニングができていません。お腹を中心に支えている感覚で行ってみてください。

後弯変形予防のための生活習慣

腰痛を予防するために、日常生活においても注意してもらいたい点があります。

腰痛改善や予防について、さらに知りたい方はこちらも参考にしてみてください。>>【腰痛持ち必見】理学療法士が教える腰痛改善と予防のポイント

不良姿勢は日頃の“癖(習慣)”からきていることが多いため、意識して正しい姿勢を保つことなどが重要になります。

  • 同じ姿勢を長時間とらない: 長時間の同じ姿勢取り続けることで、筋肉の疲労などが起こり、正しい姿勢の保持が困難になります。不良姿勢が長時間続くと、体への負荷を蓄積されてしまうため、定期的に姿勢を変えることを意識しましょう。
  • 定期的なストレッチ: 1時間ごとに立ち上がり、腰を伸ばすストレッチを行い、丸くなった背中を伸ばすようにストレッチをしてみてください。
  • 正しい座位姿勢: 椅子に腰をかけ、耳ー肩ー坐骨が一直線になるような座位姿勢を意識して座ります。ソファなどの柔らかい座面では骨盤が後傾し、背中が丸まりやすくなります。床でのあぐらなども同様に、背中が丸まりやすいため、適度な硬さのある“椅子”での生活スタイルをお勧めします。

今回は、腰痛と姿勢の関係、特に脊椎後弯変形による影響について解説しました。猫背などでお悩みの方は、今後その状況がひどくなっていくと、後弯変形のリスクが高まってしまいます。腰痛の予防と改善には、日頃の姿勢や習慣などに目を向け、適切に対応していくことが重要です。継続的に取り組むことで、今後のリスクを減らすことができますので、是非参考にしてみてください。

E-Reha(イーリハ)では、腰痛や姿勢の改善に関する専門的なカウンセリングを行っています。筋骨格系疾患専門の運動器認定理学療法士が、お一人おひとりに合わせた施術やセルフケアの提案を行っていますので、姿勢不良や腰痛でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

E-Reha(イーリハ)

〒880-0844 宮崎県宮崎市柳丸町153-1 パティオ柳丸D2-1

宮崎市のリハビリ整体院、ゴルフ整体院

参考文献

  1. 榎本光裕,大川淳: 脊柱後弩変形に伴う腰背筋筋活動の変化, MB Orthop., 28(2), 15-21, 2015.
  2. 榎本光裕,請川大他ほか: 表面筋電図計を用いた腰椎後弯症患者の腰背筋活動の特徴, 整形外科, 64(8), 887-892, 2013.
  3. 紺野愼一,菊地臣一: 姿勢と筋内圧, 脊椎脊髄ジャーナル, 13(6), 428-431, 2000.
  4. Bartyllski, W. S., Heller, M. T., Grahovac, S. Z., et al.: Severe thoracic kyphosis in the older patient in the absence of vertebral fracture: association of extreme curve with age. AJNR Am J Neuroradiol. 26: 2077–2085, 2005.
  5. Takemitsu, Y., Harada, Y., Iwahara, T. et al.: Lumbar degenerative kyphosis. Clinical, radiological and epidemiologic studies. Spine (Phila Pa 1976). 13: 1317–1326, 1988.

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