【重要】ゴルフスイングのエラーパターン

ゴルフは実は怪我の多いスポーツなのをご存知ですか?

怪我や痛みはもちろん、ショットの安定性などに関しても、スイングにおけるエラーパターンが原因となっている場合があります。

今回は、そのようなゴルフスイングにおけるエラーパターンについて解説していきます。

ゴルフは偏ったスイングを繰り返し行う競技であり、プロゴルファーの60%、アマチュアゴルファーの40%が、2年間で何らかの『怪我』や『オーバーユース障害』を経験しているという報告もあるくらいに、怪我や痛みを起こしやすいスポーツになります。

アマチュアではオーバーユースに加えてスイングの技術的な問題が関与していると報告もあり、非効率的で体に負担のかかるスイングを繰り返し行うことで、怪我や痛みの原因になる場合があります。

ゴルフスイングの各相

ゴルフスイングは,アドレス,テイクバック,トップオブスイング,ダウンスイング,インパクト,フォロースルー,フィニッシュの7相に大きく分けられます。

動作を分かりやすくするために、このように各相で表現することは多いですが、ゴルフのスイングは“一連の動き”なので、どこか一箇所だけが悪い、あるいは良くすればいいというものではないのが、動きの面白い部分でもあります。

ゴルフスイングにおけるエラーパターン

外傷や障害を持たれているゴルファーはこれらスイングの各相にerror patternが存在していることが多いため、予防や改善を行う上で、どのようなerror patternがあるのかご紹介します。

アドレス時のエラー

ゴルフスイングのアドレス(構え)は別名セットアップポジションとも呼ばれ、動作開始時の姿勢として非常に重要になります。

スイングの80%はアドレスで決まる」と言われるくらい大切な部分でもあります。

アドレスはゴルフスイングの中で唯一静的で動きのない姿勢っであるため、さまざまなerror patternを観察しやすいとされています。

個人差はありますが、理想的なアドレスの前傾角度は30°と言われており、体幹前傾角度と骨盤傾斜角度を観察するのが重要になります。

アドレスにおける代表的なエラーパターンは以下の3つの不良姿勢になります。

1.Cポスチャー 背中が丸まり、骨盤が後傾した姿勢で、初心者や高齢者に多いとされています。Cポスチャーは体幹の柔軟性不足が原因で、肩や腰への負担を増大させる結果、腰痛を引き起こすリスクがあります。

2.Sポスチャー 骨盤が過度に前傾し、いわゆる反り腰傾向のアドレスになります。若年層や柔軟性が高いゴルファーに多く見られますが、腰痛を引き起こしやすい姿勢になるため注意が必要です。

3.Iポスチャー 体幹の前傾が浅く、手首が尺屈位(下に反るような位置)になる姿勢になります。初心者や女性ゴルファーに多いとされ、ゴルフクラブが長く、体に合っていない場合などにも見られる姿勢になります。

スイングフェーズごとの主なエラー

スイング中の各相(フェーズ)にも特有のエラーがあります。

  • テイクバック〜トップ この相でのerror patternとして、「オーバースイング」や「flying elbow(肘が過度に外側に開く)」などが代表的です。オーバースイングでは、右膝が伸び切り、右股関節内旋がうまく誘導されないことで、骨盤が右後方へ回旋し左肩が下方に移動することなります。flying elbowは、理想的な重心移動がされず、腕(上肢帯)でクラブを振り上げることで、右腕が開いてしまう(右肩の水平外転)error patternになります。これは、肩関節外旋(2nd)の可動域が少ないゴルファーに出現しやすく、肩峰下インピンジメントという肩の障害を引き起こしやすくなります
  • ダウンスイング ダウンスイングでは、トップの位置から骨盤が先に回旋し、そのあと肩甲帯が遅れて回旋することが理想とされています。これは体幹と骨盤帯の捻転差を形成するでも重要になります。この相でのerror patternでは肩甲帯が骨盤帯よりも先に回旋する、いわゆる「手打ち」になることで、重心移動が制限され、アウトサイドイン軌道になりやすく、肘関節や手関節にストレスがかかりやすくなるとされています。
  • インパクト インパクトの際、ヒールアップ(右足かかとを持ち上げる動作)していることが重要とされています。この相のerror patternとしては、このヒールアップが不足する動きがあります。ヒールアップされていないということは、体重移動不足していることとなり、体幹の右側屈が生じやすく、腰痛のリスクが増加します。
  • フォロースルー フォローするでの代表的なerror patternに「chicken wing(チキンウィング)」があります。chicken wingはインパクトの際に正しい重心移動がされず、上肢帯でクラブを回旋することになり、左の脇が開く動作になります。chicken wingの繰り返しは、左手関節背屈を助長することとなり、外側上顆炎を引き起こす原因にもなります。
  • フィニッシュ フィニッシュではスイングの一連の動作を止めることが大切で、主にstabilityの能力が必要とされ、理想姿勢はI型フィニッシュとされています。「reverse C型フィニッシュ」と呼ばれる、体が過度に反った姿勢は、腰椎に大きな負担をかけ、長期的に腰痛を引き起こすリスクがあります。詳しくはこちらも参考にしてみてください。>>【なるほど!】ゴルフ腰痛における姿勢の重要性

1.怪我

ゴルフスイングでのerror patternは腰痛や肘・手首など様々な怪我や障害に関連してきます。

ゴルフ障害の多くは、反復練習やスイング中にボール以外のものを打ってしまうなどが原因で、インパクトとフォロースルーの際に多いとされています。

ゴルフの障害は「オーバーユース障害」が多いとされ、反復して負荷がかかることで、怪我につながります。

error patternの場合、通常のスイングよりも、それぞれの関節や筋肉にかかる負担が増えてしまうため怪我につながりやすくなります。

2.パフォーマンス低下

ゴルフスイングのerror patternでは効率的な重心移動やスイングの安定性を低下させ、結果的にパフォーマンスの低下につながる場合があります。

骨盤と上半身との捻転差や、下半身リードでの床反力を利用した力強いスイングなども制限されてしまい、飛距離の低下や精度の低下に関連してきます。

理想のスイング動作は一つではありませんが、スイング動作の再現性が高いことはスコアやパフォーマンスにも直結するため、楽しくゴルフをプレーするためにもerror patternの存在を認識し、安定したスイングプレーンでの動作は必要な要素になります。

様々なerror patternがありますが、自分でスイングをしていて、自身のerror patternを把握することは中々難しいと思います。

error patternを把握する方法をいくつかご紹介します。

1.スマホアプリ

近年ではスマートフォンのカメラ機能も発達し、アプリを使って自身のスイングを後方や側方から撮影し、スローモーションで再生することも可能です。

修正前後を比較することができるものや、マーキング機能のあるものなど様々な特徴のあるアプリがあります。

2.弾道測定器

インドアゴルフなども増えてきていますが、カメラ機能のついた弾道測定器などを利用することで、自身のスイングを確認しつつ、弾道データなどを確認することで把握することができます。

3.専門家によるフィードバック

レッスンなどで専門家に自身のスイングを確認してもらい、フィードバックをもらうことも確認する方法の一つになります。数多くのスイングを見られている専門家の視点で、error patternの確認や修正点などの指導を受けることも、選択肢の一つになります。

ゴルフスイングは一人一人違う中で、「error pattern」は怪我や障害を引き起こす大きな要因になります。また、これらのerror patternはショットの安定性を損ない、パフォーマンスの低下にもつながります。

ゴルフを楽しみながら怪我を予防し、パフォーマンスを向上させるためには、まずは自分のスイングを正しく把握することが重要になります。様々なツールを使いながら、自分のスイングを見つめ直すのも、ゴルフの楽しみ方の一つかもしれません。

E-Reha(イーリハ)では、ゴルフに伴う腰痛や姿勢の悩みに対して、専門的なカウンセリング(評価)を行い、個別性のある施術やセルフケアを提供しています。筋骨格系疾患専門の運動器認定理学療法士が、より専門的にサポートいたします。

ゴルフ障害にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

E-Reha(イーリハ)

〒880-0844  宮崎県宮崎市柳丸町153-1 パティオ柳丸D2-1

宮崎市のリハビリ整体院、ゴルフ整体院

参考文献

1)鈴木一瑛, 浜田純一郎:ゴルフにより生じる障害・外傷,臨床スポーツ医学 33(3): 218-220, 2016.

2)Gosheger G, et al:Injuries and overuse syndromes in golf. Am J Sports Med 31:438-443,2003

3)江連智史:ゴルフ : ゴルフスイング動作を中心に.理学療法 34(11): 1041-1052, 2017.

4)小山佳恵:ゴルフコーチからみた理想とする効率的なスイング.臨床スポーツ医学 33(3): 228-233, 2016.

5)畠中拓哉・他:ゴルファーのリハビリテーションテクニック―ゴルファーの腰痛に対する関節運動学的アプローチの治療効果.臨スポーツ医17 (12 ):1439-1448,2000

6)Hogan B:モダン・ゴルフ ハンディ版(塩谷紘訳).ベースボールマガジン社,2006

7)菅谷啓之・他:ゴルフスイングにおける脊柱の三次元動作解析.日臨バイオメカ会誌17:157-161,1996

FAQコーナー

Q1: 腰痛に関連するエラーパターンにはどのようなものがありますか?

A1: 腰痛を引き起こしやすいエラーパターンには以下のものがあります:

  • Cポスチャー: アドレス時に背中が丸まり、骨盤が後傾することで、体幹の回旋可動域の制限につながりやすく、代償的に腰椎に過剰な負担がかかりやすくなります。
  • Sポスチャー: アドレス時に骨盤が過度に前傾し、反り腰傾向のアドレスになることで、腰部への負担が大きくなりやすいとされています。
  • reverse C型フィニッシュ: フィニッシュ時に体を過度に反らす姿勢で、腰椎への圧迫ストレスなどが大きくなり、腰痛の原因の一つになります。
  • ヒールアップ不足: インパクト時の右足のかかとを持ち上げる動作が不足すると、体重が右側に残り、体幹の右側屈が生じやすくなり、腰へのストレスが大きくなるとされています。

Q2: 肘や手首の痛みに関連するエラーパターンにはどのようなものがありますか? A2: 肘や手首の痛みは、以下のエラーパターンが原因となることが多いです:

  • チキンウィング: フォロースルー時に左肘が外側に開くことで、肘や手首に過度なストレスがかかり、肘の外側上顆炎(テニス肘)などを引き起こしやすくなります。
  • flying elbow: テイクバック時に右肘が外側に開く動きで、肩や肘関節への負担が増大します。肩峰下インピンジメントの原因にもなると言われています。
  • 強いグリップ: クラブを過度に握りしめることで、手首や指の腱に負荷がかかり、腱鞘炎などの原因になる場合があります。

Q3: スイングのエラーを放置するとどうなりますか? A3: スイングのエラーを放置すると、以下のような悪影響が生じる可能性があります:

  • 怪我のリスクが増大: エラーパターンが続くと、腰痛や肘・手首の障害など、慢性的な怪我を引き起こす可能性が高くなります。
  • パフォーマンスの低下: 重心移動の不足やスイングプレーンの逸脱によって、飛距離や方向性が損なわれ、パフォーマンスの低下につながる場合があります。
  • 新たなエラーパターンの発生: 痛みをかばうために不自然な動きが生じ、さらに別のエラーパターンを引き起こすなど悪循環になる可能性があります。

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